こんにちは、MacBook ProとiPad Proの二刀流ユーザーことuru(@uru_)です。Thunderbolt 3もしくはUSB-Cの端子にしか対応していないこの2台。スマートではあるのですが、他のUSB-A端子のケーブルや写真でよく使うSDカードを読み取るとき、USB-Cハブ、もしくはドッキングステーションは欠かせないですよね。これを読んでいるあなたも今そこに悩んでいるのではないでしょうか?
このハブないしドッキングステーション問題は非常に悩ましい問題です。私は最終的にbelkinが2020年春に発売したMac/iPad Pro対応ドッキングステーション「Thunderbolt 3 Dock Pro」を選びました。この記事では、なぜ私がbelkinのドッキングステーションを選んだのか、そしてどんなことができるようになったのかについてレビューします。
belkinのドックに関心のある人に役に立ってほしいことはもちろん、この記事を読んで「自分がしたいこととは違うなぁ」と気づくきっかけにもなれば嬉しいです。
では早速みてみましょう!
私がbelkinのThunderbolt 3 Dock Proを選んだ理由
USB-Cハブないしドッキングステーションは、各メーカーが出している商品ごとに対応する端末や規格が微妙に全部違うので、選ぶのに苦労する非常に難しい問題です。
その中で、なぜ私がbelkinのThunderbolt 3 Dock Proを選んだかというと、下記のような条件でハブまたはドッグを探しており、その条件を満たしたのがbelkinのドックしかなかったからです。
- Macbook Pro 13インチでの使用を中心に考えている
- 基本、家で使うことが前提(持ち歩かない)
- Tunderbolt 3に対応している(データ転送は理論値でUSB-Cケーブルの40倍)
- 給電(USB-C PD)に対応している(13インチの場合は61W以上が理想)
- 外部モニター4K 60Hz 以上の出力に対応している
- USB-C 3.1 Gen2に対応している
- UHS-IIに対応したSDカードリーダーがある
自分の中の要求水準は、一度紙に書いてみると良いです。すべて満たそうとすると、その分価格帯も上がってきます。予算によっては、妥協しなければならない項目も出てくるでしょう。
私の要求基準を満たそうとすると、USB-Cハブの選択肢は自ずとなくなってきます。まず、給電ができないですし外部モニター4K 60Hzに対応しているハブもわずかです。持ち歩きたい場合は逆にこの水準をクリアしようとするのは現実的ではありません。また、iPad ProはThunderbolt 3には対応していないので、USB-Cハブで十分です。
Thunderbolt 3とUSB-C 3.1 Gen2の対応は、主に外部ストレージと接続したときのデータ転送速度を確保するため。USB-C 3.1 Gen2に対応したハブやドックもまだ非常に限られています。UHS-II対応のSDカードリーダーは、一眼レフでの写真や動画撮影する人ならあって損のないスペックです。
belkinの「Thunderbolt 3 Dock Pro」は2020年時点で基本揃っているドッキングステーションでした。
Thunderbolt 3 Dock Pro開封レビュー(別途必要な道具も紹介)
では、belkinの「Thunderbolt 3 Dock Pro」を詳しく紹介します。開封したときの内容物からチェックします。
付属品はドッキングステーション本体、電源ケーブル(3種類)、Thunderbolt 3ケーブル1本、説明書です。
本体
本体はアルミ素材で、カラーはスペースグレー。Macbook Proのスペースグレーにかなり近いので、(私のように)カラーをできる限り統一したい人には嬉しいです! 幅もMacBook Pro 13インチの縦幅と同じくらいです。
裏には足がついています。縦置きには向いていません。
今度は本体の端子をもう少し詳しく見ていきましょう。
まず前面ですが、左から順に、
- USB-A 3.1 Gen 2
- USB-C 3.1 Gen 2
- UHS-II SDカードリーダー
- オーディオジャック(イン/アウト)
belkinのドッグの凄いところは、USB-AとUSB-Cが両方とも3.1に対応していること。外部ストレージが対応していれば、理論値で最大10Gbpsの転送速度がでます。具体的にどれくらいかというと、1GBのデータを0.9秒で転送できるスピードですね。
Thunderbolt 3の転送速度は最大40Gbpsなので、それには劣りますが、そもそもThunderbolt 3に対応しているストレージが珍しいので、現実的な選択としてはこれで十分です。
さらにUSB-CはPD(Power Delibery)対応。iPad Proも充電ができます。
SDカードリーダーもUHS-IIに対応しているので、カメラを使うひとなら嬉しい選択です。
次は裏面を見てみましょう。
- USB-A 3.0 x4
- Gigabit Ethernet(要は有線LAN)
- Displayport DP1.4
- Thunderbolt 3/USB-C
- Thunderbolt 3/USB-C PD 85W
- 電源入力
後述しますが、このドッグはMacBook本体からの給電はなく、独自の給電を行いますから、出力不足になる心配は少ないです(※後述しますが全くないわけではありません)。
HDMIケーブルに対応しておらず、もし外部モニター2台で出力したい場合はDisplayportとThunderbolt 3を使用することになります。
私は今回Displayportケーブルを別途購入しました。
日本ではHDMIの方が普及しているので「なんでないの?」と不満を持つ人もいるかもしれませんが、規格スペックから言うとDisplayportを採用しているのには利点がちゃんとあります。これについては別の記事で紹介したいと思います。この機会にDisplayportを使ってみるというのも良いでしょう。
ケーブル類
左側のThunderbolt 3は85Wまでの給電に対応しています。61WのMacBook Proの13インチなら余裕、87Wの16インチでも余程重い処理でない限りは大丈夫でしょう。給電と外部ディスプレ出力を1本で済ませられるのは本当に気持ちいい!
さらにThunderbolt 3ケーブルが1本付属品としてついてきます。別に買うと意外と高いので、これは純粋に嬉しいですね。
さらに、電源用のコードが3本ついてきます。日本は1本のみ。
このドック、残念ながら3ピンしか対応していません。なかなか家庭の家で3ピン対応のコンセントは少ないですので、購入の際には2ピン変換プラグを合わせて購入するのをお勧めします。
Thunderbolt 3 Dock Proの良いところ/残念なところ
良いところ:ケーブル一本でMacBookを拡張できる
開封後少し使ってみた感想ですが、まず1本のThnuderbolt 3ケーブルでできることが一気に拡張されること、これがドックステーションがもたらす精神的な余裕です。できることが一気に触れる、もうこの一言に尽きます。
ちなみに私のMacbook Proの使い方は、基本家で外部ディスプレイを使って作業をします。Macbookを閉じて使う「クラムシェルモード」だと机もスッキリして良いです。
ちなみにMacbook Proを縦置きするスタンドは別の記事で紹介しています。
最近はZoomでのやり取りも増えてきました。カメラが欲しいときはMacbook Pro本体も開きます。外部ディスプレイがあると、Zoom画面以外の画面(文書やスライド、ブラウザなど)を同時に開けるので、もはや必須のアイテムです。
さらに画像の処理を行ったり、単純に画面を増やしたいときには、iPad Proを「Sidecar」という機能でつなげ、さらに画面を拡張します。これやばいです!
余談ですが、在宅ワークにお勧めなガジェットは別の記事で紹介していますので、よかったらそちらもご参照ください。
残念なところ:外部ディスプレイ使用中にiPad Proを充電すると電力不足になる
MacBook Pro 13インチ本体に61Wで充電し、外部ディスプレイを使用しながらiPad Pro(12W)を充電すると、ディスプレイ出力に必要な電力が不足し、適切な解像度で出力できなくなりました。
iPad Proもフルに使って作業するときにドッグから供給できないのはちょっと残念でした。ただ、そもそも使う場所が家を想定しているので、別途電源を取ってくれば良いとも言えます。残念ではあるけれど、悪いとまでは言えないレベルかなと思いました。
おわりに:最終的にはMacbookやiPadで何をしたいか?という問いに戻ってくる
最後に少し残念だった部分も書きましたが、belkinのMac/iPad Pro対応ドッキングステーション「Thunderbolt 3 Dock Pro」でできることはこの記事を書いている2020年時点ではほぼ最強のドックステーションです。もし同じくらいのことを求めるなら他の選択肢がありませんし、このドッグはお勧めできます。
逆に持ち歩いて外で仕事をする、家で作業するにしても外部ディスプレイはあまり使わないといった理由であれば、belkinのドックを選ぶ必要は全くありません。
USB-Cハブやドックステーションをどう選ぶかは、結局のところ、あなたがMacBookやiPadで何をしたいかで決めることになるでしょう。
この記事が参考になれば幸いです。