こんにちは、uru(@uru_)です。
モンキー125とゆく旅、今回は珍しく神奈川県編です。湘南の海を突っ走って、うっかり三浦半島の最南端、城ヶ島まで行ってしまった時の話です。
「それどこ?」という人は、下のGoogleマップを拡大してみましょう。
ちなみにその道中の写真はありません。でもすごく気持ちよかったです!
城ヶ島へ行った理由。それは「地質」を見たかったから。
私、自然科学には比較的教養がある方だと思うのですが、分野別には好き嫌いにちょっと差があります。特に学校で勉強している頃は「地学」にはあまり関心がありませんでした。
でも、バイクで色々旅するようになってからはその地域の文化や地質を見るのはすごく面白くなってきました!!もっと色々なところに行きたくて仕方ありません。
今回は城ヶ島の東端、安房崎(あわざき)灯台エリアを散策します。
城ヶ島公園を歩く
神奈川県の三浦半島の最南端・城ヶ島は三浦市側から伸びている城ヶ島大橋(有料)を通って入ります。
城ヶ島は北側が漁港エリアになっており、東側が城ヶ島公園。南側は自然が広がっています。
入島後、まずは城ヶ島公園にモンキー125を駐車。
すごくいい天気!そして、モンキー125が色っぽい〜!
(ちなみにこの後モンキー125の出番はございません)
この城ヶ島公園の先に、今回ご紹介する安房崎灯台があります。
舗装された綺麗な公園です。写真は展望台から撮影。先に見えるのは千葉県・房総半島です(あっちも行きたいなぁ)。
南側には太平洋が広がっています。写真左が房総半島、そして右は実は伊豆大島。
さらに西を向けば、伊豆半島!
この雄大な景色と波の音だけでも結構満足できてしまいますが、もう少し東へ歩くと崖をおりて安房崎灯台の方に降りることができます(城ヶ島灯台は次回紹介します)。
灯台そっちのけ!いろんな地層が見放題
茂みの中にある階段を降りていくと・・・
安房崎灯台が見えてきました!
・・・が、もっと興味深い姿か。
写真には写っていませんが、この日は灯台の周りに何人かいたのですが、誰も灯台なんて見てないんですよ。
どっちかっていうと、その灯台の周りの地層や堆積物を見ながら歩いている人の方が多いんです。
周りがどうなっているのか。まずは見た目だけご紹介すると、
縞模様みたいになっていたり、
波打っていたり、
ざっくり切れていたり、
岩が砂浜の上に浮いている?ように見えたり。
一つひとつの現象に名前はあるのですが、それをとりあえず棚上げしても、いろんな岩がいっぱい!写真では全部はとても取り切れないぐらい、こんなのがそこら中にゴロゴロしています。
安房崎灯台周辺の地層いろいろ
よくこんなところに灯台が立ったなぁと思わず感心してしまうこの風景。灯台よりも足元が気になるって珍しい。
まず灯台から少し左(北方向)へ視線を向けると、ある違いに気づきます。
下の写真、手前が白と黒の縞模様に見えるのに対し、右奥は全体的に黒っぽく見えるのが分かるでしょうか?
ここ、そもそも地層が違うんです。手前が「三崎層」、右奥が「初声層」という名前がついています。写真を撮ったあたりが、実はその境界。
三崎層は白黒の縞模様が特徴的です。白いのがシルト層と呼ばれる砂泥の層、黒っぽいのがスコリア層という火山由来の岩石(玄武岩などの火山噴出物)です。なんで黒っぽい方が火山由来と分かるかというと、穴がボコボコ開いてるから。この穴はマグマが解けたときに水などが蒸発してできたと考えられています。
さっきでてきた切れ目は「断層」。そこら中で見ることができます。
この地層の岩石には放散虫という微生物の化石が取れるらしく、年代は約1000万年前に積み上がった(堆積した)地層だということがわかっています。
元々ここは海底にあり、先に三崎層が、後から初声層が海底で積み上がったはずなのに、安房崎灯台の北側エリアは、その地層が上下逆転してしまっています。さらに、若くて柔らかい初声層が波で侵食された結果、三崎層の下がえぐれてしまいました。
そして上は波打つように浸食していて、あの幻想的な形になったようです。
おわりに:まずは感じるだけでも面白い地層
たぶんこういう地層は、説明されながら回ると本当に楽しんでしょうね。今回は一部しか紹介できませんでしたが、もっとじっくりと見たらすごく面白い場所です。
そして「地層なんて分からない!」という人でも、まずは来て自然の形をそのまま楽しんでもいいんじゃないかと思います。そういう楽しみ方は、私結構アリだと思います。
ツーリングで遊びに来るには、さらにもってこいです!!