こんにちは、uru(@uru_)です。
2018年の漢字は「災」だったのはまだ記憶に新しいですね。まさか2019年新年明けた3日目に熊本で震度6弱の地震が来ようとは。2016年の地震に引き続きまた大きな地震でしたので、現地の方の今後の生活と復興が気がかりです。
知識としては知っているはずなのに、こうして大きな地震が起こると改めて考えさせられます。
そう、地面は動き続けているのだ、と。
偶然私は12月に地面が動いている証拠をモンキー125に乗って見に行ったばかりでした。前回の十国峠に引き続き、伊豆半島ジオパークの名所の一つ「丹那断層」を紹介します。
1930年北伊豆地震の爪痕、丹那断層
伊豆の函南町にある丹那(たんな)断層は、前回紹介した十国峠から静岡県道11号熱海函南線を西に降って10分かからないところにあります。
The 田舎です。すごくのどかな景色。ボッチ…もとい、ソロで来るには最高の場所ですね。本当に静かでした。
この静かな場所に、大きな地震の爪痕こと丹那断層が伊豆ジオパークの公園としてひっそりと守られています。
それが、こちら。
落ち葉が多くて分かりにくいかもしれませんが、右と左に半円をかたどって並んでいる石があります。
これ、元は一つの円形なんです。1930年、推定マグニチュード7.3の北伊豆地震で地面がズレて分かれてしまいました。
こういう地面のズレを「断層」と言い、このズレで起きる大きな揺れを断層地震と呼びます。兵庫県南部地震(阪神淡路大震災の原因)や熊本地震もこのタイプの地震。
丹那断層公園は、この断層がズズズ…と伸びているのが見えます。
…いや、落ち葉でほとんど見えないや。というか、落ち葉がなくても地表はもう随分変わっているのでわからないと思います。なので、写真真ん中にある印が断層の位置を示しています。
ちなみに1930年(昭和5年)というのは、銀座の三越が開店した年なんだそうです。三越すげー‼️とあさってな感動をするのは私だけでしょうか。ちなみにこの時はまだ鉄道(JRではなく国鉄の)東海道本線を作っていた最中だったようで、当時建設中だった丹那トンネルが地震で2mもズレてしまったとか。
せっかくなので、断層の上に立ってみました。
はい、単なる自己満足です。
…なんて思わず遊んでしまっていますが、この丹那断層は今でも動いています。1000年に1〜10m動く断層を「A級活断層」(文字通り活発に動いている断層)と言いますが、丹那断層は伊豆半島で唯一のA級活断層、今でも元気モリモリです。
とはいえ、1000年前って平安時代ですから、平安時代から今に至るまでに10m動くのって何がすごいの?って気がするのが地質学の不思議。しかも均一に動いているわけではなく、たった一瞬で2mくらいガッと動いてしまうのだから、さらに不思議ですね。
なんでそんなこと大昔のことが分かるのでしょうか。
その証拠も、この公園で見ることができます。それがこちらの建物。
この建物の中に、丹那断層の地下断面を見ることができます。
断面図が掲示されているので、地層を見ながらどこで地質が違うのが分かれているのか観察してみると面白いですよ!
例えば、上の画像を見てみると…
こんな感じ(1本線入れるの忘れたので探してください)。
このように断層の下の発掘調査が行われた結果、どうやら6000〜7000年の間に9回大きくズレて地震が起きたんじゃないかということが分かったそうです。
…と、書いてありました。ここの公園、説明がいっぱい書かれているので(字を読むのが億劫でさえなければ)断層のことが下調べなしでもよく分かります。
Englishも付いているので海外の人でも楽しめそう。だけど近くに宿泊施設や公共交通機関がないので、クルマがないとちょっと大変ですね。
なんせ、こんな場所ですから。
こういうとき、バイク旅って強いよなぁって思います(自由で)。
おわりに:地質の旅って面白いかも!
今回の丹那断層の紹介を書くにあたって、静岡大学の小山真人教授のWEBサイトを参考にさせていただきました。公園の説明だけでなく、こちらのWEBサイトも参照しながら断層を眺めると好奇心が2倍刺激されます!
小山先生はブラタモリで富士山を案内されているので、知っている人も多いかもしれません。あとどうでもいい話ですが、先生のプロフィール見たら出身と高校が同じで親近感がさらにアップしました。
ぶらっと丹那断層、いかがでしょう?
(続く)