科学や理科の中でも本当は生物が最も得意なuru(@uru_)です。そんなこともあって、哺乳類や鳥類などの解剖もこれまでやってきたことがあるのですが、普段口に含んでいる素材が生きている時どんな姿だったか、なんてことはさすがの私も普段ほとんど考えません。
しかし、今日紹介する「鶏の三平」の唐揚げ定食は食事、というよりはもはや解剖の域。鶏を殺して美味しく食べているという背徳感と生命の有難味の両方を同時に感じることができるとんでもない定食でした。
全国各地の生物部の皆さん(?)は必見です!
「鶏の三平」の唐揚げはたった1つだけ
「鶏の三平」は小田原駅東口を歩いて徒歩3分にある鶏料理の定食屋です。
徒歩3分というとすごく近いような気がしますが、この辺りになると観光客もぐっと少なくなるような感じがします。そこで出される唐揚げは国産若鶏を使用しており、片栗粉をつけて2度揚げしていることが特徴。味付けも塩味とシンプルです。
が、それ以前に注文すればまず見た目に目を奪われます。
唐揚げはたった1つ。若鶏の半身!!
ちょっと写真を引いて,定食の全体を見渡しても鶏のデカさが圧倒的!!何故かその横のキャベツも高い!!
これがただのモモ肉でないのは言わずもがな。バラしていけば、手羽先からムネ・ササミ・モモ・ポンジリとあらかたの部位を食べてしまえるという。
というわけで、まずは手羽先から食べてみましょう!
若鶏だけあって、お肉はすごく柔らかです。軽く引っ張っただけで手羽先がふわっと浮くように取れてしまいます。
味付けはかなりしょっぱいので、衣ばかり食べるとすごく喉が乾きますが、衣の割合とキャベツを交互に食べながらお肉をいただくと若鶏の旨味がじわっと口の中に広がります。
そして次はムネとササミ。こちらもやわからくちぎれます。
旨味の多い手羽先と違って,ムネとササミはちょっとあっさり。脂っこくないので大きい割には意外とするっと食べていけます。
・・・が、この辺りで写真を撮るのは諦めました。唐揚げを手でちぎっていくので,手がベタベタ。撮影に使っているスマホを持つのが厳しい状態でした。
本当のところ、私別に鶏の部位に精通しているわけではなく、テーブルの美味しい食べ方を見ながらちぎっていただけです。
この案内のおかげで各部位のお肉の違いをじっくりと堪能することができました。
・・・が、後半になってさすがにお腹も膨れてきてとにかく衣がしょっぱいので水をガブガブ。余裕がなくなってきます。
しかし、残すわけには到底生きません。こんなにも生々しく生きていた姿を濃厚に残し、食べた骨は綺麗にすれば骨格標本になるんじゃないかという唐揚げに対し感じたのは、”命喰らってる”感でした。
少しの背徳感と、命のありがたみ。
40日しか生きられずこの世を去った若鶏に感謝し、私の血となり肉となってもらおうではありませんか!人なんて所詮は従属栄養生物。命を取り込んでなんぼです。
おわりに:食に新たな体験を与える唐揚げ定食
一応こちらの唐揚げ定食は,初めにブツ切れにすることもできるので、どうしても見た目が無理!という人はブツにしても良いかも。ただ,店員さん曰く、オススメはやっぱり半身の方だそうです。
私にはやっぱりちょっとしょっぱかったかな。その辺りは食べログとかで検索しても出てくる感想ですが、衣の食べ方の工夫で解決する部分でもあります。
それよりも、私がこの唐揚げ定食をヒトに勧めるとしたら、味云々よりも、新たな食の体験を与えるという意味でとても刺激的であったことをぜひお伝えしたいです。
最後に改めて。
若鶏さん、命をいただきありがとう。