前回,先に手元に届いてしまったPILOTの色彩雫(秋桜)について紹介した。
今回はそのインクを入れる万年筆,COCOON(コクーン)が主役である。
色彩雫もコクーンもメーカーはPILOT,つまり日本製である。
コクーンの方は2013年にグッドデザイン賞を受賞している。
万年筆というとウン万円するというイメージが今なお強いが,
ドイツのLAMYのように低価格のエントリーモデルも使い勝手はとても良い。
PILOTではkakuno(カクノ)と呼ばれる,更に低価格の万年筆もあり,
こちらも2014年にグッドデザイン賞を取っている商品があるが,
ジュニア向けということもあり,大人にはやや使いにくいデザインでもある。
では,コクーンはどんな万年筆なのか。
届いたコクーンのシルバーを早速開封してみた。
低価格でも大人びたデザインの万年筆,コクーン。
パッケージはちょっと残念な様子。
前回紹介した色彩雫が届いてから2日後にコクーンが家に届いた。
箱の角が潰れているが,まぁこれはそんなに気にしないよ,Amazonさん。
箱で字を書くわけではないから,ね?
さて早速箱を開けてみると・・・
あれ?
コクーン本体がほぼ見えない。
この入れ方はないよ,PILOTさん。
・・・いや「開封の儀」っていうとついついApple製品のような
開けた瞬間のワクワク感ばかり期待してしまうのだけれど,
正直このケースの中に入っている説明書やインクカートリッジは
箱の中かケースの裏側にでも入れておいて欲しかったというのが本音である。
誰かにプレゼントする場合は,この辺りちょっと注意が必要かもしれない。
ちなみにこのケースについてはもう一つツッコミどころがある。
実はケースを開けると自立せず傾いてしまうのである。
低価格なので,あまりイチャモンつけるべきではないかもしれないが,
プラスチックのフタの重量バランスについては再考の余地があるかもしれない。
コクーン本体はすごくおしゃれだった!
とまぁ,本体ケースについては厳しい目で見させてもらったが
肝心の本体はどうだろう。
とりあえずケースから中身を取り出してみた。
コクーン本体は写真の通り薄いビニールで包まれているのだが,
これを外してケースに戻してみると,それなりに格好良い。
コクーンという名前を聞くと,最初に連想するのはポケモンなのだが,
元々の意味は「繭(まゆ)」。
「繭のように美しい曲線で構成されたフォルム」という説明の通り
丸みを帯びたシンプルで高級感もあるデザインになっている。
さらによく見ると「JAPAN」の文字もある。
日本製という主張もなかなかGOOD。
ペン先は合金製。
価格帯から考えればそれ相応。
持ってみると,持ちやすさがなかなか良い。
写真の時点ではインクがまだ入っていないのであまり正確ではないが,
持ち手の方に重心があり,見た目ほどの重さを感じないところが興味深い。
キャップもしっかりと固定されて,使いながら落ちる心配はなさそうだ。
おわりに:使い勝手は気になるところ。
今回は実際に紙に書いての使用はないので
実際の使い勝手についてはまだ分からない。
しばらく使ってみてからその様子についてはレビューしたい。
特に今回は,このペンを「赤ペン先生」用という少し特殊な使い方で想定している。
そのためペンの太さも中字である。
万年筆の良さは筆圧を書けなくてもスラスラ書けるという点と,
大量にインクを使用する場合ならコスパはボールペンよりも良いという点である。
この2つの条件をどのように満たすか,これを検討するのは今後の課題である。