前回,MDノートA5方眼罫について紹介した。
特に万年筆での書き味が非常にスムーズでクセになるノートである。
けれど,A5ノートを常に持ち歩くことはさすがにできないし,正直手間だ。
このノートはスケジュールやアイデアを省察する際には大いに役に立つが,
創造的思考というのは,得てしてリラックスしている時にこそ降ってくる。
プライベートで手ぶらでブラブラしている時,トイレで踏ん張っている時,
チェンスは状況を選ばないのだ。
そんな時,土橋正さんの『モノが少ないと快適に働ける』を読んで,
ものすごく小さなノート「jet-ace(ジェットエース)」の存在を知った。
試しに買ってみたら,必要十分なミニマムノートだった。
これは結構いいかもしれない。
jet-ace(ジェットエース)はどこにでも持ち運べる。
スマートフォンよりも小さいノート。
ジェットエースは本当に小さい。
名刺サイズだが,あえて比較するならスマートフォンかなと私は思う。
こちらの方がきっと分かりやすい。
iPhone 6と比較すると,幅と厚さはほぼ同じ。
長さは見ての通りiPhoneの方が長い。
このサイズなので,胸ポケットにもすっぽり入るし
入れている時の違和感もほとんどない。
このサイズならバッグだろうと服だろうと,どこでもいいだろう。
小さいのに,機能性には無駄がない。
付属の鉛筆が付いていて,メモを書くときにスッと取れる。
手のひらに収まるサイズなので,下に机がなくてもそれなりに書ける。
鉛筆はノートにしまうことができ,紐が栞代わりになる。
このノートの重要性は,どこにでも持ち運べるということ。
大きさから言えば,お世辞にも書きやすいとは言えないが,
機能性のトレードオフとして携帯性を高めていることは見ての通りだ。
ちなみに,サイズ的にはスマートフォンと同じなら
いっそメモアプリを使用したらどうか,という意見があるかもしれない。
確かにそれも一理あるのだが,
スマートフォンと分けておく利点は,電話しながらメモできるということに尽きる。
欲を言えば,ペンとカバーの改善はできそう。
どこでも気軽に持っていけるというのがこのノートの良さだが
少し改善して欲しいなぁと思うことがある。
一つは鉛筆。
ノートの大きさから考えると,筆圧はあまり加えられない。
したがって,筆圧のほとんどいらない万年筆か,
滑りがとてもよいジェットストリームのようなボールペンで
このサイズに合ったものがあったら即買いしたいレベルである。
もう一つはカバー。
写真を見て,思わず紺色を買ってしまったが,実はちょっと後悔している。
少しチープな感じがするのである。まだ黒の方が良かったかもしれない。
ただし,書くことについては正直いちゃもんつけるレベルではないので,
私の改善要望はやや贅沢な悩みなのかもしれない。
おわりに:ポケットに入れてアイデアを取りこぼさない。
紙がすぐ手元にある。
これは,時を待ってくれない突然の創造力に対する受け皿になるし,
突然のメモにも対応できる。
メモ帳ではなく,ノートになっているという点も
書いたものへのアクセスの良さを生むだろう。
良い買い物をしたと思う。
けれど,次回は黒色にしようと思う。