雑記

『超・箇条書き』は大人はもちろんのこと,小論文の記述や評論読解を得意にしたい中高生にもオススメできる読みやすい本。

『超・箇条書き』は大人はもちろんのこと,小論文の記述や評論読解を得意にしたい中高生にもオススメできる読みやすい本。

先日AmazonプライムデーのときにKindleで何冊か本を購入した。

その中の一つが『超・箇条書き』という本だった。

正直タイトルに惹かれてポチってしまった本で,

本音を言うと私にとってはあまり新しい情報はなかったのだけれど,

今日の題目の通り,小論文記述や評論読解をもっと得意にしたいと思っている

中高生でも割とスラスラ読めるので,ぜひオススメしたい。

文量も多くないので,受験生なら夏休みの合間にちょっと読むのも

悪くないだろう。

人に情報を確実に伝えるための箇条書き術とは?

著者である杉野氏は,ただ情報を羅列する普通の箇条書きと差別化を図りながら

『超・箇条書き』の技術を次の3点にまとめている。

(無論,これも箇条書きだ)

  • 構造化(レベル感を整える)
  • 物語化(フックをつくる)
  • メッセージ化(スタンスをとる)

上記3項目のうち,杉野氏のオリジナリティを感じるのは後者の2つであり

私が参考にしたいと思ったのもまさにそこだ。

ただし,後者2つを生かせるのは,最初に示している「構造化」が

できていることが前提だ。

「構造化」を行うことが,人に伝えるべき情報の整理にとって

最も重要な点と言えるだろう。

情報を構造化する。

ただし,この「構造化」というのは厳密に言えば,

箇条書きのためのテクニックというよりは,

論理的に文章を構成するための作業そのものである。

杉野氏も最後の章で述べているが,

この『超・箇条書き』は文章のパラグラフを作る際に

そのままリード文として使える。

構造化された文を作るというのであれば,

むしろ『考える技術・書く技術』や『理科系の作文技術』の方が

さらに深く学ぶことができるだろう。

ただ,これらの本はややあまり一般向けの本とは言えない。

そこで『超・箇条書き』がオススメできる。

この本はとりあえず入門として『書く技術』『作文技術』といった

ハードルを『箇条書き』に下げることで,ターゲットとなる読者層を広げている。

作者は箇条書きを首尾一貫して使うことで,その説得力を意図的に増しているし,

この本の編集者であるダイアモンド・グラフィックの中村さんの技術に

ちょっと感動すらしてしまった。

中高生が小論文記述や評論読解の技術向上にも寄与しそう!

『超・箇条書き』で書かれていることは

読めばふんふんなるほどと思えるのだが,実行するとなると難しい。

初めて論文を書く学生,履歴書やエントリーシートを書く就活生はもちろんだが,

大人が読んでも学べるものが大きい。

ただ,ここで書かれている「構造化」「物語化」「メッセージ化」というのは

早く知れば知るほどよいと私は思う。

そこであえて読者の対象として,中高生を挙げたい。

なぜかというと,これはちょっと私の偏見も混じっているのだが,

中学・高校の国語の先生があまり教えてくれない「論理的な文章」のポイントを

学習するのにとても良いと思うからだ。

「作文」から「論文」へ

今日の題目に挙げた通り,特にこの本は小論文に使える。

もう少しはっきり言えば「作文からの脱却」として,この『超・箇条書き』の

テクニックを使うことができる。

特に「構造化」では「レベル感を整える」とあるように

情報を同じ階層で揃えることを推奨している。

小論文はエッセイではないから,冗長な文章は嫌われる。

しかし,まず箇条書きで思考を整理し,それを肉付けするように文章を書けば

それを避けることができる。

書き方が分かってしまえば,読むときはもっと簡単になる。

このテクニックを身につけてしまえば,評論読解はほとんど何も

心配することは無くなるだろう。

おわりに:箇条書きの習得から思考の深化へ!

この本は文量も少なく,内容がとても頭に入りやすかった。

先に述べた通り,この本自体が箇条書きの応用でもあることが

読みながら分かるので,それもまた好印象として残った。

考えを深めたい,思考を整理したい,そしてそれを人に上手く伝えたい。

そのような願望をもっている人に『超・箇条書き』は広くオススメできる本だ。

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uru
日常生活と科学をむすぶ、学びのデザイナー。新しいガジェットやギアが大好き。好きなことは読書、バイク、旅、温泉、アニメ鑑賞その他いろいろ。生活をよりシンプルに心地よいものへ変えていきたい。

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