こんにちは、先日歯科の定期検診で歯周病や虫歯予防をいろいろ指導されてしまったuru(@uru_)です。大人といえど知らない知識は多いもの。せっかく指摘されたらすぐ改めようと気持ちを改めようと心がけています。
歯周病になると、朝起きたときに口がネバネバしたり、口臭がキツくなったり、歯肉が晴れたりといった現象が起こります。
私もその症状が出ていて、医師から勧められたのが今回紹介する「コンクールF」という薬用マウスウォッシュ(洗口液)。今回はこちらを紹介します。ちょっと値段が高めですが、子どもでも使いやすいマウスウォッシュですので、歯周病対策をはじめとするお口の中のケア(口腔ケア)にはもってこいです。
合わせて歯磨きジェル「ジェルコートF」も合わせて紹介します。口腔ケア、オーラルケアなど、お口の中の環境改善に興味のある方は参考にしてみてください。
あと、コンクールFについて調べていたら、新型コロナウイルス感染症対策として紹介しているページがいくつか存在しました。これについても最後に少し触れておきます。
コンクールFは「刺激が弱い」
よく歯科医院や薬局で見かけるコンクールFは、薬用のマウスウォッシュ(洗口液)です。使用方法は、歯磨きの後や就寝前等に、口の中でクチュクチュとすすぎます(=洗口する)。殺菌剤(グルコン酸クロルヘキシジン)や抗炎症剤(グリチルリチン酸アンモニウム)が含まれており、歯周病や虫歯の原因となる細菌の殺菌や炎症を抑える効果があります。
ちなみに、薬用マウスウォッシュに歯磨きの効果はありません。なので歯磨きはちゃんとやりましょう。
「洗口液」と似たものに「液体歯磨き」がありますが、使う目的が違います。
マウスウォッシュというと、カラフルな色ででかいボトルというイメージがありますが、コンクールFは原液を薄めて使うタイプです。コップ1/4未満の水に5〜10滴入れて混ぜて使います。
私個人も毎日使っているのですが、コンクールFの良いところは刺激はとても小さいことです。他のメーカーはエタノールがキツかったり、メントールのスースーする感じが強くて苦手意識がありますが、コンクールFはそういった過度な爽快感がありません。最初は味に驚くかもしれませんが、すぐ慣れます。口内炎ができている時でも痛くないのはありがたいですね。
ジェルコートFは「泡立たない」
歯周病対策として、もう1つ使っているのが「ジェルコートF」です。コンクールFほどおすすめするわけではありませんが、こちらも殺菌力とフッ素効果が高いと言われ、味の刺激も弱いのが特徴です。子どもや高齢な方でも使いやすいはずです。
もう1つ大きな特徴は、発泡剤や研磨剤が入っていないこと。ジェルも透明で、歯磨きしている間、口の中が真っ白になることはありません。電動歯ブラシを使っている人にはオススメです。電動歯ブラシは研磨力が強すぎるので、研磨剤の入っている歯磨き粉では傷つきやすくなってしまいます。
新型コロナ対策としての効果は「まだ分からない」
この記事を書く際、薬用マウスウォッシュのコンクールFを新型コロナウイルス対策として利用している歯科医院があるという記事を見かけましたので、少し整理しておきます。
先に結論から述べると、コンクールFが新型コロナに有効かどうかは、2020年5月時点では「まだ分かりません」。もしかすると効果があるのかもしれませんが、効果があると証明した科学的根拠は少なくとも記事を書いた時点では見つかりませんでした。
では、なぜコンクールFが新型コロナに有効という人がいるのでしょうか。簡単にまとめてみました。
- 厚生労働省が発表する新型コロナ対策には、口腔ケアに関する記述は見当たらない
- 歯周病対策がインフルエンザウイルス感染予防に効果があることは分かっている
- 歯周病が全身に与える悪影響はたくさんあることがわかっている
厚生労働省が発表する新型コロナ対策には、口腔ケアに関する記述は見当たらない
詳細は「厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の予防」をご覧ください。文字通り「新型」のウイルスのため、感染についてはまだよく分かっていないことが多いのが大前提ですが、少なくとも「飛沫感染と接触感染で感染する」ことはわかっています。
「飛沫」はくしゃみ、せき、つばのこと。「接触」はウイルスがついた物に触れること。後者はそのあとウイルスのついた手で口や鼻を触ると粘膜から感染してしまいます。
飛沫を防ぐ方法は、マスクや人と距離を取ること。接触を防ぐ方法は、手洗いでウイルスを壊して洗い流すこと、ということになります。手洗いは石鹸で正しい洗い方をすればウイルスを破壊できることはわかっています。
ここにマウスウォッシュなどの口腔ケアは書かれていません。というか、上記のことをしっかり守れば、ウイルスは口の中まで届きません。逆に自分が感染者だったら、口の中だけの問題ではなくなってしまうでしょう。
「うがい薬」と「洗口液」も違うので気を付けましょう
ただし、だから口腔ケアは必要ない、という話ではありません。
歯周病対策がインフルエンザウイルス感染予防に効果があることは分かっている
口腔ケアは(新型コロナウイルスはともかく)他の感染症に対しては予防に有効であることはわかっています。
その典型例は、インフルエンザウイルス。日本歯科医師会は「手洗い、うがい、さらに「歯みがき」を!!インフルエンザ予防と歯周病菌の関係をわかりやすく紹介する動画を公開」という力の入れようです。細菌とウイルスの違いもわかりやすく説明されているので、コロナに関係なく、上記の動画は見ておいて損はありません。
が、注意したいのは、口腔ケアがインフルエンザウイルスをやっつけるわけではないということです。あくまで効果があるのは歯周病。歯周病対策によって、間接的にインフルエンザにも感染しにくくなる、という話です。
歯周病が全身に与える影響が色々あることがわかっている
インフルエンザ以外にも、歯周病が原因で起こる全身の不調はたくさんあります。詳細は日本臨床医師学会の「歯周病が全身に及ぼす影響」が参考になります。
心臓疾患、脳血管疾患、糖尿病、骨粗しょう症、妊娠生歯肉炎、さらには新生児の低体重児や早産の危険性の高さにまで何らかの関係がある可能性が指摘されています。
おわりに:歯周病対策を始めたい人へ
正直私はかかりつけの歯科医に薬用マウスウォッシュを勧められるまでは、口の中のケアは子どもや高齢な方が注意すべきことと思い込んでいました。コンクールFをきっかけに歯周病対策を調べていたら、実は体にものすごく影響があることだということを知りました。
新型コロナ対策と結びつけるのは、科学的にはやや性急すぎると思いますが、これをきっかけに体と口の中の関係に興味を持つことは良いかと思います。
そして、歯周病対策をしたいという方がいたら、コンクールFからとりあえず初めて見るのも良いかもしれません。
他にも口の中のケアについては記事がありますので、そちらもぜひご覧下さい。